バイク便ライダー特別安全運転講習会

バイク便のキュウ急便は、警視庁の指導の下、特別安全運転講習会を年に2回開催しています。
実際にバイク便の配送に用いている、荷箱がついているバイクで、
キュウ急便のバイク便ライダーはこの講習に参加し、運転技術を磨きます。

この講習会では、運行前点検や乗車姿勢など、基本的なことの確認や、運転技術向上のための訓練を行います。
それに加え、通常一般道ではできない自分の限界に近い走行を、白バイ警官の指導の下で正しく行います。

この訓練によって、バイク便ライダーは運転技術を向上させるだけでなく、
各自が自分のライディングについて正しく認識できるようになります。
自分の技術を正しく認識すると、一般道でのバイク便配送の際、訓練前よりも心に余裕を持つことができます。
そしてその余裕こそが、バイク便配送時の事故を事前に回避するのに、とても大きな役割を果たしています。

その講習会の内容を順次ご紹介していきます。

バイク便特別安全運転講習会 | バイク便サービスのキュウ急便

始まりの挨拶

代々木警察署と原宿警察署の白バイ隊員によって講習が行われます。
お互いに整列し、挨拶をしてスタートです。

バイク便ライダー安全運転講習会 挨拶| バイク便サービスのキュウ急便

運行前点検

まずは、乗車前のバイク点検からはじめます。
日ごろバイク便配送業務前に行っている運行前点検を、白バイ隊員とともに再確認しながら行います。
バイク便のキュウ急便では、法律でも定められている通り、運行業務の前に、必ず運行前点検を行っています。

二輪車は、四輪車と比べると走行による負担を受けやすく、日頃の点検が欠かせません。
バイク便配送中に、走行不可能にならないよう、また危険な目に遭わないよう習慣にしています。

バイクの運行前点検を行う際に、白バイ隊は、ある呪文を唱えます。

ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ

という呪文です。
バイクに乗る方はご存知かもしれませんが、これは、運行前点検項目の語呂合わせです。
その内容と点検のポイントを、下記にて説明します。

  • ◆ネン【燃料】
      必要量がきちんと入っているか

  • ◆オ【オイル】
      上限と下限の線内に

  • ◆シャ【車輪】
      前輪(後輪)を持ち上げてゆっくり回転させながら、摩耗、傷、異物の有無を確認
      指で押して空気圧の点検し、またスポークのゆるみがないかも確認

  • ◆チエ【チェーン】
      チェーンのたるみは人差し指1本(10~20mm)くらいが良い
      油が切れているときは、 まんべんなく注油

  • ◆ブ【ブレーキ】
      前輪ブレーキのあそびは10~20mm、後輪ブレーキは20~30mmが適当
      握りながら前輪ブレーキの効き具合を調べる
      右足で後輪ブレーキを踏み、効き具合を調べる

  • ◆ク【クラッチ】
      クラッチのあそびは10~20mm

  • ◆トウ【灯火】
      前照灯、方向指示器が点灯することを確認する
      ブレーキランプは手をかざして点灯することを確認

  • ◆バ【バッテリー・バックミラー・ハンドル】
      バッテリーは、上限と下限の線内に液面があることを確認する
      ミラーは後ろの交通状況が正しく入るように調整し、特に右後方については慎重にあわせる
      ハンドルはガタがないか、曲がっていないかを確認する

  • ◆シメ【各部の締め付け】
      フロントアクスル、リアアクスル、ピポットシャフト、リアクッション、ハンドルホルダーボルトを
      特に重点的に確認

はじめに、白バイ隊員の呪文に合わせて、バイク便ライダーは各自のバイクを点検します。
その後、白バイ隊員が、点検や手入れのポイントのレクチャーを行います。

バイク便ライダー安全運転講習会 運行前点検| バイク便サービスのキュウ急便

乗車姿勢の確認

次に、白バイ隊員が、乗車時の姿勢について、バイク便ライダーに再確認を行います。
ライディングフォームは初心者だけでなく、上級者であっても、バイクライディングの基本
となります。特に、長い時間、長い期間バイクに乗り続けるバイク便ライダーにとって、
乗車姿勢とはとても大切なものです。

バイクに乗ると、風圧、ヘルメットの重量、加速や減速、道路からの突き上げなどの力が
バイク便ライダーの肉体に伝わります。これは、実際にはかなりの力で、バイク便ライダーは
筋肉や骨格で、この力に拮抗しなければなりません。これが不自然な「姿勢」だと当然ながら
長くバイクに乗っていればいるほど、体に不具合が出てきてしまいます。

正しいフォームで乗車することで、体に負担をかけず、安全に走行できるようになります。
そして、理に適った姿勢でバイクを運転することで、結果として、早く走ることもできます。
バイク便ライダーにとって、いいことずくめですね。

今回白バイ隊員は、バイクに乗車している時間が長いバイク便ライダーのために、特に
痛めやすい腰について、丁寧に説明をしてくれました。「飛行機のファーストクラスの椅子に
座ったときのような姿勢」を、バイクの上で自分で作るのがコツ、だそうです。

では、ここで簡単に 乗車姿勢のポイントを紹介します。

  • ◆目:前方の情報を広くとるようにします

  • ◆肩:力まないように自然な状態にします

  • ◆ひじ:自然体でやや両脇を締めます

  • ◆手:グリップラバーの中央部分を軽く握ります

  • ◆腰:ハンドル、ブレーキ操作などに支障がない位置に座ります

  • ◆ヒザ:軽くタンクをはさむようにします

  • ◆足:つま先を前方に向け、土踏まずをしっかりステップに乗せます

バイクに乗るときはまず正しい姿勢で乗車しましょう。乗車姿勢に正解はありませんが、
理に適った姿勢を参考にすることで、効率よく自分にあった乗車姿勢を見つけられます。

ブレーキングの確認

続いて、ブレーキングの確認を行います。

バイクにある2つのブレーキ、フロントブレーキとリアブレーキがどのように作動しているかを、実際に
体験してみます。フロントブレーキだけをかけて止まってみる、リアブレーキだけをかけてで止まってみる、
というように、片方のみを使って実際に停止してみて、それぞれのブレーキの特徴を体で確認し、
両方をうまく使えるようにします。

次に、バイクに乗っている人が、危険を察知してから止まるまで、どのくらい距離が必要かを、確認します。
バイク便ライダーが、3速以上で約時速40kmを出して走り、進行方向に設置してある信号機が赤になったら
ブレーキをかけます。赤信号を見てからブレーキをかけるまでの走行距離と、ブレーキをかけてから停止する
までに、バイクが進む距離を計測します。

一般的に、人は、危険を察知して反応するのに、0.75秒かかる、と言われています。
バイクで時速40kmで走っている場合、ブレーキをかけるまでに、8m進むことになります。
そしてブレーキをかけるてから停止するまでに、さらに18mくらい進みます。

実際にやってみると、自分の反応の限界を、身をもってわかることができます。
知識として知っているのと、実際に体で体験するのでは、やはり、違いますよね。
自分はすぐには止まれない、とわかることで、より慎重に運転するようになります。

また、1人のライダーが、自分の足で全速力で走ってきて、同様に、信号が赤になったらストップする、
という実験も行いました。歩行者が危険を察知してからどのくらいで止まれるか、という確認です。
あるバイク便ライダーは、時速22kmで走ってきて、赤信号がついてから2m先で停止しました。
飛び出してくる子どもも、バイクと同様で、危ない!と思っても、その場では止まれないんですね。

このような知識や体験を持っているということは、常日頃の運転姿勢に確実にプラスに働き、
事故発生率を低下させるのに貢献します。

バイク便ライダー安全運転講習会 運行前点検| バイク便サービスのキュウ急便

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